やはりやらかしてしまいましたか [航空関係]
報道によりますと、
20日、羽田空港に着陸する「ターキッシュ エアラインズ」の旅客機が本来の滑走路とは異なる別の滑走路の方向に向かい、着陸をやり直していたとのことでした。
国土交通省によると、20日午後7時すぎトルコのイスタンブール発、羽田行きの「ターキッシュ エアラインズ」198便が羽田空港に着陸しようとした際、管制官からB滑走路 (RWY22) への進入許可を受けたにもかかわらず、途中で本来の飛行ルートを外れD滑走路 (RWY23) の方向に向かったと言うのです。
当時、同じD滑走路には別の旅客機が進入しようとしていたが、国土交通省は「安全上、必要な間隔は保たれていた」としています。
すぐに管制官が誤りに気付いて指示を出したため 198便は高度を上げ、およそ25分後に着陸をやり直したとのこと。
私はこの件に関して RWY23 オープン当時からいささかの懸念を抱いておりましたので、
2010年10月8日のブログで記事にしています。
ブログの左サイドバーの一番下にあります検索窓に[ちょっと気掛かりな事]と入力しますとアクセスすることが出来ます。
話しは変わって、
陸上自衛隊が先の大戦で最大の激戦地であった硫黄島で開催された日米戦没者合同慰霊追悼顕彰式に関する報告書を公式Xに投稿した際「大東亜戦争」との表現があったとして淺卑新聞が早速噛みついてきたとのこと。曰く、
戦後、占領軍の命令で「大東亜戦争」の呼称は禁止された。故に怪しからんと言いたいらしいのだが、サンフランシスコ平和条約締結から74年、日本の主権はとっくに回復しているのに未だに命令は有効だと言いたいらしい。
何かと言えば「従米」だと騒いでいるのに、未だに米国の命令に従えなどとは従米の極みじゃないか。
それにしても残念で情けないのは朝日の言葉狩りと言論弾圧に恐れをなして大東亜戦争の部分をあっさりと削除してしまったこと。
ここで明るい話題を、と言えば大谷選手となるでしょう。
出ました MLB 日本選手最多本塁打 176本
最多以外に話題に上っているのが、何と右翼手の動き、いや動かないこと。「全く動けず」と表現していましたが、スタット・キャストの3D動画を観ると、僅かに身体を左に捻って左足を
1歩横に踏み出しただけでボールを追うのを止めてしまってました。そして捕手は打たれた瞬間ガックリとうな垂れていました。
これからは本塁打量産も期待出来るでしょうし打率はリーグトップ。今年は更に上を行って、
三冠王で MVP も期待出来るかも。
PS: 2023年に最も遠くまで飛ばしたホームラン。大谷投手が7月1日に打った 30号で飛距離は 493フィート (150.3m) 2位は NYスタントンで 485フィート。
ちなみに NYジャッジの最長は 464フィート。
20日、羽田空港に着陸する「ターキッシュ エアラインズ」の旅客機が本来の滑走路とは異なる別の滑走路の方向に向かい、着陸をやり直していたとのことでした。
国土交通省によると、20日午後7時すぎトルコのイスタンブール発、羽田行きの「ターキッシュ エアラインズ」198便が羽田空港に着陸しようとした際、管制官からB滑走路 (RWY22) への進入許可を受けたにもかかわらず、途中で本来の飛行ルートを外れD滑走路 (RWY23) の方向に向かったと言うのです。
当時、同じD滑走路には別の旅客機が進入しようとしていたが、国土交通省は「安全上、必要な間隔は保たれていた」としています。
すぐに管制官が誤りに気付いて指示を出したため 198便は高度を上げ、およそ25分後に着陸をやり直したとのこと。
私はこの件に関して RWY23 オープン当時からいささかの懸念を抱いておりましたので、
2010年10月8日のブログで記事にしています。
ブログの左サイドバーの一番下にあります検索窓に[ちょっと気掛かりな事]と入力しますとアクセスすることが出来ます。
話しは変わって、
陸上自衛隊が先の大戦で最大の激戦地であった硫黄島で開催された日米戦没者合同慰霊追悼顕彰式に関する報告書を公式Xに投稿した際「大東亜戦争」との表現があったとして淺卑新聞が早速噛みついてきたとのこと。曰く、
戦後、占領軍の命令で「大東亜戦争」の呼称は禁止された。故に怪しからんと言いたいらしいのだが、サンフランシスコ平和条約締結から74年、日本の主権はとっくに回復しているのに未だに命令は有効だと言いたいらしい。
何かと言えば「従米」だと騒いでいるのに、未だに米国の命令に従えなどとは従米の極みじゃないか。
それにしても残念で情けないのは朝日の言葉狩りと言論弾圧に恐れをなして大東亜戦争の部分をあっさりと削除してしまったこと。
ここで明るい話題を、と言えば大谷選手となるでしょう。
出ました MLB 日本選手最多本塁打 176本
最多以外に話題に上っているのが、何と右翼手の動き、いや動かないこと。「全く動けず」と表現していましたが、スタット・キャストの3D動画を観ると、僅かに身体を左に捻って左足を
1歩横に踏み出しただけでボールを追うのを止めてしまってました。そして捕手は打たれた瞬間ガックリとうな垂れていました。
これからは本塁打量産も期待出来るでしょうし打率はリーグトップ。今年は更に上を行って、
三冠王で MVP も期待出来るかも。
PS: 2023年に最も遠くまで飛ばしたホームラン。大谷投手が7月1日に打った 30号で飛距離は 493フィート (150.3m) 2位は NYスタントンで 485フィート。
ちなみに NYジャッジの最長は 464フィート。
Rwy23運用開始時に既に今回の(重大?)インシデントを予言されていたことに感服いたします。
ご指摘の注意書きは現在相当大きく表示されているようですが、それでも間違いは起きました。
思い起こすはピーチA320がRwy16Lと間違えて閉鎖中のRwy23に進入を開始した重大インシデントです。
16Lはそもそもダウンウインドを飛ぶ必要があるのに直接レフトターンをして滑走路に向けるなど、曲者のHNDアプローチを考慮したとしても救いようのない事案でした。
そう言えばJALが起こしたSEAでの767やSANでの787の滑走路誤進入インシデントも同じく救いようのないもので、国際線パイロットのあまりのレベルの低下は嘆かわしいものがあります。
また自衛隊ヘリの衝突事故の陰に隠れてしまった形の、米子空港でのANAウインウス737-800の重大インシデントも非常にクリティカルなものではなかったかと思います。
「降下の開始が早すぎて高度が足りず、湖の上空約85メートルでGPWSが作動した」
と報道されていますが、ミニマムサークルで85mもあれば高度が足りないとは言えないので、不正確な記述ではないでしょうか?
着陸フラップが展開されているのでGPWS「シンクレート→プルアップ」が出たのではないでしょうか?
2回目のミニマムサークルで滑走路に向け旋回中ピッチが下がり、著しくVSが過大となった、高度85mでGPWSが作動した、直ちにプルアップした、が高度125フィートまで低下してしまった。
さらに1回目のミニマムサークルでは、旋回の開始が早すぎてパスが高くなったのでゴーアラウンドしたらしいですが、やはり「シンクレート」が出た可能性もあるのではないでしょうか?
by Gold34gs (2024-04-24 18:18)
注意書きがあったとは知りませんでした。
Do Not turn leftuntil D1.1 IKL
SO AS NOT TO MISUNDERSTAND
THE RUNWAY
情報あり後藤ございます。
米子空港でのANAウインウス737-800の重大インシデントも初めて知りましたが、ミニマムサークルは 530ft とされていますので 85m はちょっと低すぎたでしょう。
by FD (2024-04-24 21:48)
お久しぶりです。
当該のインシデント、フライトレーダーを録画してみました(下ツイッターURL)。
LDA22で進入、コースを逸脱し23へ向かう。ゴーアラウンドし、その後LDA23で降りていますね。
見ると22には先行機もおり、一歩間違えば…、というインシデントだと思います。
https://twitter.com/fukurou293/status/1783300481143681348
ところで、LDA22はYを除いてBONDOでの高度が今は5000となっており(昔は4000だったそうですね)、その先を3度よりも深いパスで降りなければ間に合わなくなっています。騒音対策だそうで…
先日シムで飛んでみましたが、難しかったです…
by フクロウ (2024-04-25 10:15)
失礼しました。先行機は23ですね。
by フクロウ (2024-04-25 14:04)
米子空港重大インシデント、ミニマムサークルはダウンウインド530ftですか。
そうすると
ファイナルターンで250ftほど急降下して
約280ftになった所で
GPWS「シンクレート・プルアップ」が作動した
直ちにプルアップしたが
水上125ftまで降下して、ようやく上昇に移った
というところでしょうか?
回避操作が数秒遅れただけであわや接水か?と言う相当にクリティカルな状況だったのではないでしょうか?
フライトレーダーの情報と合わせようやくイメージできました。
フクロウさん、これを是非シムで飛んでみてください。
夜間のミニマムサークルはとても難しいと思いますよ?
https://www.bing.com/videos/search?q=ANA%e3%80%81%e7%b1%b3%e5%ad%90%e7%9d%80%e9%99%b8%e6%99%82%e3%81%ab%e5%af%be%e5%9c%b0%e6%8e%a5%e8%bf%91%e8%ad%a6%e5%a0%b1%e4%bd%9c%e5%8b%95&cvid=41d728ae4e524652be9a1568c207fd05&gs_lcrp=EgZjaHJvbWUyBggAEEUYOTIGCAEQABhAMgYIAhBFGD0yBggDEEUYPdIBCTExMDg2ajBqNKgCCLACAQ&PC=U531&ru=%2fsearch%3fq%3dANA%25E3%2580%2581%25E7%25B1%25B3%25E5%25AD%2590%25E7%259D%2580%25E9%2599%25B8%25E6%2599%2582%25E3%2581%25AB%25E5%25AF%25BE%25E5%259C%25B0%25E6%258E%25A5%25E8%25BF%2591%25E8%25AD%25A6%25E5%25A0%25B1%25E4%25BD%259C%25E5%258B%2595%26cvid%3d41d728ae4e524652be9a1568c207fd05%26gs_lcrp%3dEgZjaHJvbWUyBggAEEUYOTIGCAEQABhAMgYIAhBFGD0yBggDEEUYPdIBCTExMDg2ajBqNKgCCLACAQ%26FORM%3dANAB01%26PC%3dU531&view=detail&mmscn=vwrc&mid=ED9CCCA7D7CE9F489CBEED9CCCA7D7CE9F489CBE&FORM=WRVORC
その点トルコ航空の誤進入は、羽田でのインシデントと言うことで朝日などが見出しで大げさに書いているだけと言う感じがします。
機材は777だそうですが、NDを見ていれば、コースだけでなくRwy22も表示されるので、慌ててRwy23に向けるようなこともないと思いますが?
by Gold34gs (2024-04-26 22:16)
ANAウイングスNH389(B737-800機)の米子空港でのインシデント=ゴーアラウンド2回の後3回目の進入でやっと着陸。
一言でいって「お粗末」極まりありません。この便の機長がもし日本人なら信じられない感じです。外国人機長はこのサークリングが極めて苦手です。外国ではサークリングをしない選択が可能なので。
SNSにアップされていた航跡(トラック)をみると「このパイロット(達)」はミニマム・サークリング・アプローチが何もわかっていない(私のFR24は無料版なので過去のデータを見る事が出来ません)-笑
ミニマムサークリングアプローチは「漫然と」飛行するのでは無くキチンと計算された進入でなければなりません。
基本は
・ILS/まVOR進入のファイナルからダウンウインドに対し正確に45度カットで入る針路でブレイクする
・ダウンウインド(通常は端数を捨て600ft)を滑走路と(横風を修正しトラックが)平行になるよう飛行しRWアビーム・エンドから一定の(計算された)時間飛行した後22-3±α度(横風分力の修正)のバンクを確立し高度を維持し旋回を開始する。
この飛行部分では今回の事案では滑走路は機体より右後方なので機長からは全く滑走路は見えず完全な計器飛行で諸元をキープする事が大切
・旋回が確立したら、静かに降下のパワー(機種により異なりますがN1なら60-65%程度)に絞り機体のピッチを降下の姿勢に合わせます。ここの操作が一番大事で概ねVS700-800fpmになる筈
・この形態が確立されたら初めて滑走路を探し、「今のバンク角」でファイナルに乗れるか微妙な修正を行います。
・ファイナルにアラインする高度は300-250AFEになるのでファイナルでのロールアウトは風を修正したHDGでなければなりません。
一旦、風下側に機体が流されたら絶対に修正は出来ません。
以上を頭に叩き込んで置かなければミニマムサークリングを安全に飛行する事は出来ません。
右周回進入になるので機長席から滑走路は非常に見え難くなるため基本をしっかり守らないと安全な進入になりません。
NH389は、1回目はダウンウインドにダラダラと入り一番基本の「ダウンウインドを正確に飛行する」が全く出来ていない。
2回目は1回目のゴーアラウンドの後、滑走路の真ん中付近からダウンウインドに旋回を始めているが、これではダウンウインドを正確に飛行出来るはずがない。最低、エンド位までは滑走路上を飛行すべきでその後旋回開始でしょう
「降下開始地点が早かった」との事ですがどんな計算により降下を開始したのか呆れてしまいます
・計算の1例です
計算を簡単にするためダウンウインド幅は1マイル・飛行速度を120とします
滑走路ABM エンドから15秒飛行すると(ファイナル分を入れて)30秒になりその分の飛行距離は1マイル、
旋回は半径0.5マイルとして2πrの1/2で約1.6になりトータル飛行距離はRWYのABMエンドから接地迄2.6マイルとなり時間にすると1分15-20秒位?
効果率600fpmと仮定すると惰性を考えて降下開始は概ね旋回開始頃になるという計算になります
実機では横風が入るので更に複雑になります
NH389は滑走路へ向けて旋回中又はファイナルえのロールアウト近辺で(EGPWS は地形が記憶されているので)滑走路西側の湖面との間隔がフロアー(規定値)を切ったために「モード4 (トゥ・ロー・タレイン)」 が作動したのでしょう
3回目でやっと着陸したのですが乗客の何人かの方々は夜間低空で上がったり下がったりエンジン音が急激に大きくなったら(勿論機長アナウンスなんか無く)さぞかし恐怖を感じられたのではないでしょうか
もう1つ機長として極めて重要な観点があります。万が一、3回目も失敗したならこの機はオルターネートに行く十分な燃料はあったのでしょうか
私は機体の不良からダイバートした時パイロット人生で最も不安全な経験がありましたが別項にします
所謂、6マンスチェックでは、AFT V1エンジンフェイルとこのサークリングが「華」。この方は機長失格です。
重大インシデントなので両乗員とも会社が作成し航空局が認めた再訓練が必ずありますがその後の臨時審査に果たしてこの機長は受かるかな?
by oldfogy (2024-04-27 07:11)
米子の重大インシデントで感じるのはILS設置滑走路の反対側の進入も周回ではなく
RNAV (Baro-VNAVまたはRNP AR) 進入を早期に設定すべきです
by oldfogy (2024-04-27 15:49)
ミニマムサークルの詳細を教えていただきありがとうございます!
大変興味深く拝見いたしました
>「滑走路へ向けて旋回中又はファイナルえのロールアウト近辺で(EGPWS は地形が記憶されているので)滑走路西側の湖面との間隔がフロアーを切ったために「モード4 」 が作動した」
調べた結果ようやく分かったような気がします
「TCF は地表面との間隔が不十分な場合に航空機の降着装置及びフラップが着陸に備えた状態になっている場合でも、従来型 EGPWS の機能である「Mode4」による警告をパイロットに与える」
これですね?
283ftと言うのはファイナルでは決さほど低い高度ではないが
VSも大きかったのでTCFを下まわり
EGPWS”Mode4”の”テレイン・プルアップ!”が発出された
直ちにゴーアラウンド操作を行ったところ
125ftで上昇に転じた
このような理解でよろしかったでしょうか?
by Gold34gs (2024-04-27 19:16)
Gold34gsさん、解説ありがとうございます。
米子は、じつはぼくの地元でもあります。
そんなインシデントが起こっていたとは知りませんでした。
家にはシムを飛べる環境がなく、セントレアにあるシムの施設で飛ばしてもらっています。
1500のトラフィックパターンがやっと飛べるようになったところなので、こんなアプローチは出来そうにありません。
夜だとなおさらでしょうね。よほど計算して飛ばないと…
by フクロウ (2024-04-27 21:16)
oldfogy さん、私はフライトレーダーを持ち合わせていませんので
米子の状況が今一理解出来ないのですが、ブログ管理人に代わっての
解説に感謝いたします。
自衛隊ヘリコプターの事故、また新たな情報が出て来ましたので私なりに
整理してコメントしたいと思います。
by FD (2024-04-27 21:19)
この場をお借りしてフクロウさんとお話させていただきます
米子空港のサークリング是非トライして見てください
oldfogy さんのこれ以上ないインストラクション通りに飛べばできそうですよ?
トルコ航空のゴーアラウンドや米子空港重大インシデントなど、最近ではフライトレーダーで異常運航の状況が手に取るように分かってしまうのは凄い事だと思います
またRwy22のLDAアプローチなども動画で手軽に体験できるのも嬉しいです
さてNH389(B737-800機)の「お粗末極まりない」サークリングアプローチはYouTubeでも触れられている通り、極めて危険な状況を招いていたのではないでしょうか?
高度283ftでEGPWSが作動し、直ちに回避操作を行ったが、高度は海上125ftまで低下した、つまり158ftも高度ロスしています
相当に降下率も高かったようですので、EGPWS”Mode4”「トゥーロー・テレイン」のCautionではなく「テレイン・プルアップ!」のWarningが出たのではないでしょうか?
今回着陸フラップにセットされているので、旧GPWSや在来EGPWSでは「テレイン」のCaution/Warningは出ず、「シンクレート」しか出ないのでしょうか?
であればEGPWSはとても良くできたシステムだと思います
いずれもネット情報です全然間違っていましたら申し訳ありません
by Gold34gs (2024-04-29 13:08)
Gold34gsさん、ありがとうございます。
次回行った時にやらせてもらおうかと、少し勉強はしています。
が、なにしろ諸元を維持するのもまだ精一杯の状況なので、出来るかどうか…
1000より低い周回進入などやったことがありません…
ちなみに前回シムでLDA W 22をやったときの体験談を書いたブログがこちらです…
https://ameblo.jp/trb293/entry-12848144379.html
ところで、セントレアではANAさんが訓練されているのですよ。この日はちょうど787でした。
by フクロウ (2024-04-30 09:55)
G・・・さんからやんわりとご指摘を頂いたので1年振り位にPCを開けGPWSのドキュメントを探しました。
5年前に完全リタイア後は全てスマホ(酔っ払いライダーのコメントも)で色々な用を済ませているのでPCを触るのは久し振りで基本的な操作も忘れかけていました
英文字制限ではねられるといけないので基本カタカナで書いたので読みずらいと思いますがご容赦下さい
ドキュメントの発行日はかなり旧いのですがハネウエル社発行の「EGPWS (MK6 & 8)パイロッツ・ガイド(May 2004)」で久し振りに勉強しました
何故か「7」がありませんがB737-800には丁度良い位かと思います。(余計かも知れませんが、MKはマークと読みます)
「極めて大雑把」な各モードの概要は下記の通りです
EGPWSはベーシック機能とエンハンスド(強化)機能を持っていて下記の各モードはベーシック機能です
Mode 1: エクセッシブ・ディセント・レート(過度な降下率。適用されるフェーズは全飛行域)
・EGPWSが持つ領域のアウターバウンダリーでは "シンクレート, シンクレート" (アラート)、インナー・バウンダリーに機が入ると "プル・アップ" (音声ウォーニングとライト点灯)
Mode 2
Mode 2A: エクセッシブ・クロージャー・トゥ・タレイン=上昇・巡航・初期進入
Mode 2B:
・着陸フラッブ選定又はILS進入時の2ドット以下の離脱
・離陸後60秒間
・機が着陸空港の5マイル/3500以下
で規定値以下への地表部への接近が発生した場合"タレイン・タレイン" のアラートに続き"プルアップ" ウォーニングが発せられる
Mode 3: 離陸後の降下
Mode 4: 不安全な対地クリアランス
4A=巡航、脚上げでの進入時
4B=巡航、「脚下げ&進入フラップ(着陸フラップがセレクトされていない)」での進入時
4C=このモードはかなり複雑ですが基本的に離陸後にパイロットが気が付かず地表に衝突する(インアドバーテント コントロールド フライト イントゥ タレイン) のを防ぐ機能
なお、CFITは進入時のパイロット エラーを指します
Mode 5: GS下方への過度の逸脱(エクセッシブ デビエイション ビロー GS)
Mode 6: アドバイザリー コールアウト(500,
"ミニマム" 等各種高度のコールやバンク角)
NH389のコンフィギュレイションは「ギアダウン&ランディング フラップ」なので、この中から消去法でどのモードが作動したかを考えると警告を発したEGPWS のモードは Mode 1 又は Mode 2B (目的空港5マイル以内/高度3500ft以下での規定値以下への地表部への接近) では無いかと考えます。
違いはプルアップ前のアラートがシンク レートかタレインになります
私が記憶で書いたMode4は該当しない事がハッキリ分かります少なくとも元プロとして専門的事項に言及する場合エビデンスを調べないといけないと反省しきりです
>高度283ftでEGPWSが作動し、直ちに回避操作を行ったが、高度は海上125ftまで低下した
基本的に年2回の機長審査項目の1つに「進入時の対地50ft(つまりほぼ滑走路端)からのゴーアラウンド」があり、99%程度のパイロットは滑走路に接地せずにGAが出来ます。稀に接地する機長もいますが、滑走路への接地は不合格の要因にはなりません
無理な引き起こしで尾部を接地するよりは何万倍もマシですね
技量の良い機長(FDさんやoldfogy)ならGA開始からの機の高度低下は概略3-40ftですね。
NH389の場合、通常のGAとは異なりプルアップの作動(ウォーニング)なので
・MAX スラスト
・イニシャルGAのピッチ
をスムース且つほぼ同時に実施しその後
・フラップをGAセッティング(私は737の経験は無いので何度かは分かりません)にし、脚上げ
しなければなりません
また、ハンドブックによるとターボジェットのプルアップ作動時のVSは概ね2000fpm以上と思われます
夜間周回進入は昼間に比べ極めて難易度が高くなり高度な操縦技量が求められます。
160ftもの高度低下になるということは基本的なGA操作が出来なかった事になり「直ちに回避操作を行った」とは到底考えられません
また、滑走路の視認がより容易な右席のPM(このフライトのような難易度の高い状況なら機長がPFであった筈で副操縦士がPMだと思います)は滑走路の視認に加え計器類のモニター任務を果たしていないのではとの疑念も生じます
(前のコメント関連)
周回進入を計算されたように正確に飛行するにはAPで飛行する事です
諸元の維持はAPに任せPFは常に1つ先の飛行を考えAPに必要なデータをインプットしていきます
世間ではAPでの飛行は「容易」と思っていますがサークリングアプローチをAPで飛行するのは習熟していないとAPへのインプットが遅れてしまい大変難しい操作です
SNSで話題になっている句読点を使用しないでコメントを書きましたが昭和生まれには違和感しかありません!
by oldfogy (2024-05-02 08:02)
「EGPWS (MK6 & 8)パイロッツ・ガイド(May 2004)」
詳細なマニュアルのご紹介ありがとうございました!
実に難解でしたが・・
>「滑走路へ向けて旋回中又はファイナルえのロールアウト近辺で(EGPWS は地形が記憶されているので)滑走路西側の湖面との間隔がフロアー(規定値)を切ったために「モード4 (トゥ・ロー・タレイン)」 が作動」
ご指摘の“フロアー”の意味がイラストもありようやく理解できたかと思います
私の「テレイン・プルアップ!」のWarningが出たのではないでしょうか?」
とのコメントは全く理解不足でした申し訳ありませんでした
NH389の場合
Rwy Endから5,0nmでAGL300tt以下となったため
Runway Field Clearance Floor “TOO LOW TERRAINが発せられた
基本モード4なので例えディセンドレートが過大(概略2000FPM以下)でも「プルップ」のWarningは出ないと言うことではないでしょうか?
今回、高度283ftでEGPWSが作動し、直ちに(?)回避操作を行ったが高度は海上125ftまで低下した
つまり158ftも高度ロスして接水まで残り数秒しかなかったと言う状況ですので
RFCF機能が無い在来EGPWSであったならば、そのまま着水していた可能性が極めて高いと思われます
そうなれば全日空羽田沖墜落事故が想起されて大きく報道されていたことでしょう
非精密進入でランディングフラップにセットした後はパイロットの手動操縦の技量・状況判断がいかに重要かということを思い知らされた事案だったのではないでしょうか?
by Gold34gs (2024-05-04 14:17)
米子空港のミニマムサークル、昨日シムで体験してきましたので、この場をお借りしまして報告いたします。
結果的には…、ボロボロでした。
サークリングのチャートなどありませんので、自分でプランを考えました。
25のILSに乗って進入、600でレベルオフ、45度でレフトブレイク、2マイルのダウンウインドに乗り、アビームから23秒(155kt、ファイナル1nm取りたいので)でターン、60度回ったところで降下開始。
まず、600からレフトブレイクしてアビームまでに2nmのダウンウインドに全然届きません。
計算が違うのか飛び方がダメなのか…
計算は合っているけれどターンがゆっくりすぎだと言われました…
そして、ファイナル1nmは、ないのと同じですね。少し蛇行しただけで接地点などすぐに通り過ぎてしまいます。2度ゴーアラウンド、3度目は無理矢理つけました。惨敗です。
そもそもダウンウインド幅2nmも要らないと言われたのですが、155ktでアプローチするとして、20度バンクで旋回半径が約1nmだと思います。なので2nmくらい幅がないと安定したアプローチは出来ないと思うのですが…
あと、NDに07のアビームラインをつくることが出来ませんでした。
あっ、機種は787です。
by フクロウ (2024-05-10 15:35)
一般にパイロットはEGPWS(以降、単にGPWSと記述してもEGPWSを指します)が作動した場合「どのモードが作動したか」と言う事には全く関心はありません。
同システムについての概要は最初の訓練課程で習うとともに、GPWSが作動した場合に従う手順はAFM(Aircraft Flight Manual) に記載されています。
加えてOM (Operation Manual: 社内の「航空法」的ドキュメント)があり2つの規程はパイロットの「バイブル的ドキュメント」であり精通していなければなりません。
パイロットはGPWSのアラートが作動しないように運航しなければならず、万が一アラート(コーション/ウォーニング)が作動した場合、
AFMに記載されている手順に従って速やかに操作を行わなければなりません。
GPWS作動時のパイロットの基本的なプロセジュアーは:
・コーション:
上昇/降下を止め計器類や情報を分析し最適な操作を行う。
・ウォーニング:
1. 直ちに最大のパワーにセットし
2. APがエンゲージされていれば直ちにオフにし、スムースに「スティックシェカー(作動ピッチ/PLI」に機体ピッチをセットする。
以下は前のコメントの「おさらい並びに不適切な記述の訂正」になります
Mode 1: エクセッシブ・ディセント・レート(過度な降下率。適用されるフェーズは全飛行域)
・EGPWSが持つ領域のアウターバウンダリーでは "シンクレート, シンクレート" 、インナー・バウンダリーに機が入ると "プル・アップ" (音声ウォーニングとライト点灯)
Mode 2: エクセッシブ・クロージャー・トゥ・タレイン
Mode 2A: 初期上昇・巡航・初期進入(フラップはアプローチで機がGSの中心線上にない)時に有効であり、コーション・エンベロープ内に入れば "タレイン、タレイン" の音声と警告灯が作動し引き続きエンベロープ内に機が留まれば"プルアップ"の警告灯の点灯と音声の警告(ウォーニング)が連続して発せられる。
Mode 2B:
このモードは正常な進入のため地面に接近した場合「より狭い (desensitized) 範囲」での警告を提供する。
Mode2Bは機が着陸空港の5マイル/3500ft以下(機のコンフィギュレイションによる)且つTAD(タレイン アラーティング ディスプレイ)機能が有効である場合自動的に選択される (autmaticaly selected)
・着陸フラップが選定された時
・ILS進入時の2ドット以内のGS/LOCからの離脱時
・離陸後60秒間activeとなる
進入時、機が脚下げ又は着陸フラップにない場合にMode2Bエンベロープ内に入った場合音声による "タレイン、タレイン" が発せられ警告灯が点灯する。
機がエンベロープ内に留まればWarning lightが点灯し音声による"プルアップ"が繰り返し発せられる。
機が脚及びフラップ着陸位置のままエンベロープ内に入ると音声でのプルアップは出ず (suppressed) 音声での"タレイン" がエンベロープから機が出る迄繰り返し発せられる。
Mode 3: 離陸後の降下
Mode 4: 飛行フェーズ・コンフィギュレイシャン・機速に対し不安全な対地クリアランス
4A=巡航及び脚上げでの進入時
4B=巡航及び脚下げ&進入フラップでの進入時
4C=このモードはかなり複雑ですが基本的に離陸後にパイロットが気が付かず地表に衝突する(インアドバーテント コントロールド フライト イントゥ タレイン) 機能
Mode 5: GS下方への過度の逸脱(エクセッシブ デビエイション ビロー GS)
Mode 6: アドバイザリー コールアウト(500,
"ミニマム" 等各種高度のコールやバンク角)
・・・・・・・
>NH389の場合Rwy Endから5,0nmでAGL300tt以下となったためRunway Field Clearance Floor “TOO LOW TERRAINが発せられた
=TOO LOW TERRAIN は低高度での脚上げ状態のアラートなのでNH389は当然脚下げ・着陸フラップであった筈なのでこのアラートは作動しないと考えます。
>基本モード4なので例えディセンドレートが過大(概略2000FPM以下)でも「プルップ」のWarningは出ないと言うことではないでしょうか?
=GPWSの各Modeは「固定される」訳でなく機の位置やコンフィギュレイション(脚やフラップの状態)等により随時変化します。
GPWSの機能がMode4からMode1や2のエンベロープ内に機が入れば当然 "プルアップ" が発せられます」
>在来EGPWSであったならば、そのまま着水していた可能性が極めて高いと思われます
=私はGPWS装備機での飛行(や解析業務)は9年前で終わりその後4年間はTAWS機の経験です。"在来" の意味が分かりません。同じ型式のEGPWSでもソフトのバージョンが変われば機能も変化します。
=羽田事故調査は様々な意見があり、委員長はB727を選定した責任者でもあり不適当であるとの意見も多々ありました。
委員の1人である東大山名教授(事故原因に関する「最後の30秒」著)はエンジン離脱説を唱え事故調査委員を辞任しています。
単に表面的な出来事で他の事故やインシデントに安易に結びつけるのは如何かなと感じます。
しかし、ANAはその後進入中の5000・2000ft通過時のVS制限を設けました。
色々書きましたが、NH389についてのインシデント調査が終わるまで「どのモードが作動したのか」は不明です。
何れにせよ、NH389がGPWSが作動しているのにズルズルと高度を下げたのとGAの手順やクルーコーディネーションに問題がありそうで全く頂けませんね!
by oldfogy (2024-05-12 13:55)
全てネットからの情報に頼るのみでご教授いただいたハネウェルパイロットガイドは英文で難解でありEGPWSの概念が今一つかみきれないのですが
「タイ航空747-400重大インシデント(地表面への衝突を回避するための緊急捜査)」
の報告書が大変参考になりました
https://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-inci/AI2020-3-1-HS-TGX.pdf
「HND Rwy16Lへ進入中、高度304ftでEGPWSのRFCF機能により注意報“TOO LOW TERRAIN” が発出した
即座に復行を行った、高度の最低値は282ftであった
高度ロスは22ft」
NH389の場合
高度283ftでEGPWSが作動し、直ちに(?)回避操作を行った
高度の最低値は海上125ftであった
高度ロスは158ft
と言うことからタイ航空と同様にRwy Endから5,0nm以内でAGL300tt以下となったためRunway Field Clearance Floor に侵入して“TOO LOW TERRAIN“が発せられたのだと思われます
HND、IZOとも標高は約20ftですので、両機ともに高度約320ftでRFCFに侵入したとすれば、NH389は注意報が発せられた高度と高度の最低値がタイ航空と比べてかなり低くなっています
これはNH389のディセンドレートがかなり高かったためだと思われます
ではモード4の“TOO LOW TERRAIN“の注意報から”プルアップ“に移行するとすれば
・モード1の“シンクレート・プルアップ”ですが
その場合のVSは2000FPM以上となりますのでこれは考え難いと思います
・タイ航空の場合は高さ282ftの「風車」あるので高度434ftで
“オブスタクル・プルアップ”が発出されたはずだとの解析結果がありますが
IZOのミオニマムサークルパターン上ではこれも除外して良いと思います
IZOインシデントの報道ではEGPWSが約283ftで作動してゴーアラウンドした、としか報道されず
海上125ftまで降下して非常に危険な状況であった事はフライトレーダーマニアが発信した情報です
夜間のビジュアルアプローチでのあわやの事態は全日空羽田沖墜落事故が想起されて大きく報道されていたのではと申しましたが、これがJEXやJTAの737-400の場合は羽田沖DC-8墜落事故が想起されて大きく報道されたのではと思います
TVではJAL機がFUKでまたもや滑走路誤進入をしてジェイエア機がリジェクトT/Oをしたと報じられています
これは正にHND衝突事故を想起させて今後大きく報道されるのみならず、お上から業務改善命令など出されることは必至ですね?
by Gold34gs (2024-05-13 15:56)
熱心にコメントされているのでもう1度ハンドブックを読み返しました。
RFCFのよるTOO LOW TERRAiNのアラートが作動した可能性が高いですね。負けました(笑)
でも、LAXの事故報告書もよく読まれてあるのでハンドブックは左程難しくはないのでは。
後はインシデント報告書が出されるのを待ちましょう。
JAL機の海外や日本での管制からの指示違反は理解出来ません。海保機を一方的に責められません。
(別件)
ミニマムサークリングで2マイルのダウンウインドなら周回区域を出る可能性が高く、ダウンウインド幅は1.5マイルです。
WXコンディションにもよりますが審査での視程は2マイルですので
・600でレベルオフしたらレベルフライトの確立が最も大切でやや早めにレベルオフする様にコントロールします。
・RWYが見えたら即/スムーズにブレイク(バンクは23度前後です-この維持も大切です。早くターンしないと機はどんどん滑走路に近づいてしまって結果滑走路端でダウンウインドに入れなくなります。
・RWY アビームからは「15秒」で十分。追い風成分が強ければ12-3秒ですね。それ以上飛ぶと区域を出てしまいます=滑走路を見失う事になります
・ベースでのバンクは「25度±3度」で回る。このバンク維持が最もイージーな方法です。±は風による修正です。
バンク維持の方法は機が風下に流される風なら28度維持(30度を超えると審査フェイル)ですが28度を維持しようとすると難しいのでバンクインディケーターの25度と30度の真ん中にインディケーターを維持すれば容易です。
風が反対なら20-25度の真ん中維持ですね。
155で25度の旋回半径は約0.75位でしょう。私は787は知りませんが「プラス5」で155は速すぎるのでは?と思います。
アビームを過ぎた後、バンク「一定」でRWYが見えたら早く且つ細かい修正をしないと降りられません。頑張って!
最大のコツはベースで降下開始迄APを「自在に」使える事、旋回に入れる2-3秒前にAPを切ります。
by oldfogy (2024-05-16 07:34)
oldfogyさん、ご教授ありがとうございます!
勉強になります!
なるほど、周回区域というものがあるのですね。
調べてみたら、機種によって違って、幅2nmになるのでしょうか…
15秒ということは、ファイナルが0.5nmくらいになりますよね。
ますます難易度が上がりそうです。
あとで思ったのですが、まずはオートパイロットで飛んでみればよかったと…
また機会があれば挑戦してみたいですが、もっと基本の技術を上げないと難しそうです…
by フクロウ (2024-05-16 15:42)
昨日セントレアのフライトシムで美保のミニマムサークルにトライしてきたので、この場をお借り(していいかどうかわからないですが)してご報告します。
なんとか飛ぶことは出来たのでした。3度トライして、1回目はゴーアラウンド、2回目と3回目は降りることが出来たのでした。
とはいえ、風は入れてなかったのですが…
あれで風が入ったら、降りられるかどうか…
長くなってしまうので、くわしいリポートはこちらのブログに書きました。
https://ameblo.jp/trb293/entry-12855324381.html
oldfogyさん、ご教授ありがとうございました!
by フクロウ (2024-06-08 22:20)