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長崎へのフライト後半部分 [航空関係]

長崎の ATIS 情報によりますと、西寄りの風 10kt ほどで天気は良好。FMS CDU にアライバルを打ち込みます。
ILS 32 を選択しますが、前にも書きましたように STAR は選択せず Disconnection のままにしておきます。
DGC
OHGIE
TAKEO
OLE
▢▢▢▢▢
CF32
FF32
管制からは “ Cross OHGIE 11000ft ” の指示がくるのですが、OHGIE に 11000ft と入力するのではなく、その先の TAKEO に 8500ft と入力してみましたところ・・・・・FMS は OHGIE の通過予測高度を 10430ft と計算しました。11000ft より少し低いですね、これで OK です。

余談ながら、これは聞いた話。
OK は All Correct の略だそうですが、では何で OK で AC じゃないのか?むかし米国の某大統領が間違えて Oll Korrect と書いてしまったので、それ以来 OK になったとか。あくまでも聞いた話。

FL380 で巡航を続けていますと、福岡コントロールから “ Direct DGC ” の指示に続いて
“ Descend and Maintain FL320 then Descend and Maintain FL260 at Your Discretion Due to Traffic ” と言ってきました。「他の飛行機が居るので FL320 に降下し、その後はパイロットの判断で FL260 へ降下してよい。」 と言う指示ですね。それはこんな状況だったからです。

我々は FL380 で巡航中ですが、反対方向から FL330 で我々の進路上を横切る飛行機が居る。通常の降下開始地点 T/D 付近から降下を開始させると、C地点付近で両方の飛行機が接近してしまう。そこで早めに FL320 へ降下させ、2機を高度差 1000ft で交差させようとした訳です。Aの経路。その為には急いで FL320 まで降下する必要があるのですが、こんな状況の時にゆっくりとした降下率で降下をする人が多いんですよ!Bの経路。T/D はまだ先なので、できる事なら降下を始めたくない。でも管制が降下を指示してきたので仕方なく降下を始めるが、ゆっくりと降下して T/D からの本来の降下経路へ会合させようという考えなんでしょうが、これではC地点付近で同じように両機が接近してしまいます。自分一人で飛んでいるのではない、管制官の胃が痛くなるような飛び方は止めようね。

FL320 でしばらく巡航した後、FL260 へ向けて新たな T/D からアイドルパワーで降下を開始ししました。この後はパワーアップしたり、スピードブレーキを使ったりする事がないよう、ND に表示される Vertical Track Error や Offpath Descent を参考にしながら降下を続けていきます。

OHGIE を 11000ft で通過するよう指示された後、長崎アプローチにコンタクトしますと、ヘディング 200°で 8000ft まで降下するよう指示されました。ここですかさず Intercept FF32 Final Corse の操作を CDU 上で行い、FF32 から引いたアイドルパスからの高度の変位を ND に表示させます。よく「アライバルルートを残しておけ。」 と言う人がいますが、残しておいても何の意味もない。見当違いの Vertical Track Error が表示されるだけです。

1万フィートで 250kt に減速、9000ft を過ぎましたが、更なる降下指示が来ません。このまま何もしないで 8000ft まで降下し、水平飛行に移ってしまいますと、オートスロットルが自動的にパワーアップして 250kt を維持しようとしますが、こうなるとちょっとマズイですよ。Vertical Track Error は丁度オンパスである事を示していますので、この後はアイドルパスよりも高くなって、スピードブレーキを使う羽目になるかもしれません。パワーを使った後にスピードブレーキを使うなんぞは大馬鹿者のやる事ですからね。ここでは 9000ft を通過するあたりで減速の操作を行って降下率を減らし、8000ft への到達を遅らせ、次の降下指示を待ちます。

オートスロットルがパワーアップする前に 5000ft までの降下指示が来ました。再び 250kt まで加速して降下を続けます。5000ft に近づいた時、再び減速操作を行って、今度はフラップスケジュールに入ります。
雲仙岳を左に見ながら大きく右旋回、最後は 2600ft まで降下して、ILS アプローチを開始しました。そして Rwy 32 へナイスランディング。と自画自賛 (^^ゞ
でもね、近ごろ -400 の一番簡単で易しい着陸法が分かってきたんですよ。こんな具合、
“ Fifty ” のコールでパワーを絞りながら、徐々に機首を起こしていきます。
そして、今までは “ Ten ” のコールでパワーを一気にカットし、最後の引き起こし操作を行っていたのですが、一気にカットせずに 『1、2、3、4』 この位のタイミングでパワーを絞りながら、機首を支えてやりますと(決して引き起こしてはならない)飛行機が勝手に接地、着陸してくれます。
接地が延びたり、ハードな着陸になったりしない、もっとも易しい着陸法です。『オイオイ、何処まで行けば気が済むんだ!』 と言いたくなる着陸が多いですからね。



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