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オープンスカイ [航空関係]

米国との間で協議が続けられていたオープンスカイ協定が合意をみたとの事。
米国の独占禁止法に触れることなく、航空会社が自由に路線と便数を決定できるらしいが、常に満杯状態にある成田空港、どこまで協定が活かせるのか?
提携関係にある航空会社同士で、重複している路線を整理し、需要のある路線の拡充に回せると言う事かな。

その一環として合意したのが、羽田空港の深夜離着陸枠を利用しての、長距離国際線の開設。
米国との間に一日4往復の便を設定するとの事ですが、前々から思っていたのが、羽田の3千メーター滑走路から、重量制限なしで長距離国際線を飛ばせられるのか?との疑問。
疑問があるなら、検証するのが原則。さっそく計算をしてみましょう。

就航する機種は長距離国際線の主力となっているB777-300ERとしますと、
最大離陸重量は769,000Lbs
地上気温15℃で離陸可能な最大重量は748,600Lbs
地上気温が35℃になりますと、716,200Lbs

目的地は米国西海岸のロサンジェルス。
OEW : 386,200Lbs
FUEL : 174,000Lbs
PAX : 39,000Lbs (約240名)
CGO : 50,000Lbs
離陸重量 : 649,200Lbs
意外や意外!十分に行けますね。

それでは東海岸のニューヨークへは?
FUEL : 200,000Lbs となりますので、離陸重量は675,200Lbs!!!
B777-300ERは3千メーター滑走路から、長距離国際線を飛ぶ能力が十分にあるんですね、驚きました。

試しに、-400で欧州へ飛ぶとしますと、離陸重量は850,000Lbs 程度になりますので、
3千メーター滑走路、地上気温35℃では800,000Lbs が限度、貨物などを制限しないと無理なようです。

ところで4発機の-400と双発機の777-300ERとの燃料消費の差、絶対量を比較しますと、777の方が約30%少ない計算になります。ただ、満席になった場合の乗客数が違いますので、満席近くになれば、その差は少なくなるでしょうが。

この羽田からの長距離国際線に関連して、意外な動きがあるようですね。
新聞によりますと、成田市など成田空港周辺9市町の首長が、『深夜早朝の離着陸制限緩和』 を成田空港会社(NAA)に要請したと言うんです。
国土交通大臣の、『羽田空港ハブ化構想』 に危機感を持ったためとの事ですが、深夜早朝の離着陸制限を求めていたのは周辺の市町村のはず、それを逆にNAAに要請するとは本末転倒じゃないの?


日米関係は危険水域?米国のイライラが目に見えるようです。
民主党の幹部が、「日中関係を強固なものとして、米国との問題を解決するのが現実的」 との発言をするのですから驚いてしまう。米国は仮想敵国なのか!?
この幹部とは、山岡国対委員長の事だが、この御仁、見かけは立派だが小沢幹事長の腰巾着、太鼓持ち。幹事長の顔色ばかりをうかがっている茶坊主だ!

民主党以上に能天気な事を言っているのが共産党。先日の討論番組では、
「フィリピンからも米軍を撤退させた。沖縄からも撤退させる事が出来るはずだ」 などと発言していたが、現実を見ているのかいな?
反米的なアキノ政権の発足と、米軍にとって海外最大の軍事施設だったクラーク空軍基地とスービック海軍基地が火山噴火で大きな打撃を受けた事などもあり、フィリピンから撤退、防衛線をグァム島まで後退させた所、その軍事的空白を突いて南沙、西沙諸島などを軍事力で実効支配したのが中国。
クラーク空軍基地にいた部隊の多くは沖縄に移ったとの事だが、その沖縄からも米軍が撤退したらどうなるのかは火を見るよりも明らかでしょうに。

日本の安全保障にとって、米国との同盟は欠かせない柱だ。在日米軍基地は日本防衛とともに、この地域の安定を保ち、潜在的な脅威を抑止する役割を担っている。

この社説、どこの新聞の社説かお分かりになりますか?朝日新聞でさえこう言っているのですよ!

blogokinawasea.jpg
沖縄の美しい海。
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kingair350

こんばんは、FDさん、羽田空港からの長距離国際線の話題に関してですが、そういえばなんですが政府専用機は新千歳から飛んできて首相を乗せてワシントンDCやEU域内へとひとっとびですよね。政府専用機は同じ旅客機のB744であっても、それとはやはり比較にならないほどの軽い離陸重量で飛んでいっているのでしょうかね?

話題を変えて、日米同盟にも関してもひとつ、、

本当にアメリカはイライラしているみたいですね。もうこの日本はアメリカに守ってもらうことができなくなりお隣のお国に占拠されてしまうのでしょうかね。、現に竹島は今だに韓国軍が占拠しているみたいですし、仮に普天間基地からも在日米軍が完全に撤退をしてしまったら、、もうどうなるのか怖くなります。大丈夫なんでしょうか? しかし野党の自民党幹事長であるあれ?存在感が薄いから恥ずかしながら名前が出てきません、、なんか昨日だったか不信任決議案を出すような発言を匂わせていましたよね。
早く提出して欲しいと思うのですが、、経済対策も何も政権発足後していなくて株価は低迷してさらに失速していますよね。;そんな自分は当然先の総選挙では「自民党」に投票しました。

by kingair350 (2009-12-18 21:16) 

FD

鳩山首相に言ってやりたいですね。
「何で専用機じゃなきゃいけないんですか?
定期便じゃ駄目なんですか?」
by FD (2009-12-18 21:33) 

slowbird

周辺自治体との取り決め(騒音問題)で、深夜早朝時間帯に離陸できる滑走路は16Lと05に限定らしいです。そうなると短い方に合わせるしかないですよね。
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/minutes/wg/2008/1104_03/summary1104.pdf
(13頁~参照)

また、D滑走路の南西(川崎)側に飛ばす計画は無いとのこと。「小型機材多頻度運航で利便性向上」のような御題目だけは盛んにとなえますが、横風対策などについては黙っています。

政治主導とやらも竜頭蛇尾では、お役人方の思考停止状態が解ける日は遠そうな感じです。
by slowbird (2009-12-18 22:22) 

FD

新設されるD滑走路に関しては、05への着陸が可能かどうかが、唯一興味のある所です。
東寄りの強風とハンガー・ウェーブには、痛い目に遭っておりますので。

ただ、浮島にあるピラミッド型の換気塔が、進入表面や転移表面に掛からないか気になる所ですが。
換気塔は滑走路から約1,100mの所にあるようですが、進入表面の勾配1/50を引きますと、換気塔の位置では22mですか・・・・・

「アクアラインの換気塔は、換気塔本体にかぶさるピラミッド型の装飾を改修し高さを抑えることで対応」
との文言もありましたが、D滑走路に関しては、23への着陸機の騒音問題ばかりで、05への着陸に関しては、全く考慮外のようですね。
上記の文言も、23への進入復行機に対する配慮のようです。
by FD (2009-12-20 11:18) 

FD

少し訂正します。
精密進入でない場合、進入表面の勾配は1/40となりますので、Rwy 05に設定される進入方式がGPSアプローチと仮定しますと、換気塔の高さは27mまでOKですね。
by FD (2009-12-21 10:07) 

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