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いざ沖縄へ!しかし・・・ [旅・温泉]

今回の皆既日食。希望が叶って観測できた人。気まぐれな天候に翻弄された人と、明暗が分かれたようですが、特定の島へ行って観測するツアーには、危惧を抱いていたんですよね。
島は動く事が出来ませんので、雲に覆われてしまったら一巻の終わり。特等席を予約したつもりが、舞台を全く見る事ができなかった。そんな可能性もありますからね。
やはり最善の方法は、大型客船に乗って、太平洋上へと乗り出す。これが一番でしょう。
気象衛星「ひまわり」 の画像を見れば、雲のないエリアが一目瞭然ですからね。

私は皆既日食にそれほど興味がなかった事もあり、自宅のある横浜で観測するつもりでいたのですが、週間天気予報によりますと、関東地方はどうやら雨模様らしい。となりますと、ますます見たくなってくるのが人情というもの。唯一晴れの予報が出ていた、沖縄へと飛ぶ事にしたのでした。

さっそく飛行機の予約情報を調べてみました。見物客が殺到して、沖縄便は満席。との可能性を考えた訳ですが・・・・・所がどっこい。21日、那覇行きの午後の便と、22日、羽田行きの午前の便には十分の空席がありました。そんな物好きは居ないか?

そうなりますと、問題になってくるのが沖縄での観測場所となる訳ですが、那覇市内の名所、公園など調べてみました所、水曜日休園と言う所がけっこう多かったのです。例えば、識名園とかね。
そこで、色々と探した結果、ありましたよ瀬長島!ここは那覇空港の進入経路直下にありますので、上手く行けば、薄暗くなった空の下、90%以上が欠けた太陽と、進入してくる飛行機を一枚の絵として捉えられるかもしれません。私の頭の中は、下の写真のようなイメージで一杯になりました。
う~ん、燃えてきたぞ!

blogsolareclipseairplane.jpg

でもね、結果から言いますと、とんでもない認識不足。勉強不足。準備不足だったのでした。トホホ

まずは、観測には欠かせない日食グラスが必要になりますが、どこも売り切れで手に入れる事が出来ません。オークションで探してみると、5千円の高値が付いている物もありましたが、いくら何でもそこまでは出せませんよね。

次にカメラで日食を撮影する方法についても調べてみたのですが、これまた一筋縄では行きそうにありません。減光のためのNDフィルターも必要になってくるようなのですが、デジタル・コンパクト・カメラには付ける事が出来ませんよね。
直前になって、ジタバタしてもどうにもなりませんので、とにかく沖縄まで出掛けてみる事にしました。
行けば何とかなるだろうとの、甘い考えを持って。

次に考えたのがレンタカーの利用。瀬長島へ行く方法は車しかなさそうですので、ホテル→瀬長島→空港の移動にタクシーを使うより、レンタカーを利用した方が便利で安上がだろうと考えましたので。
ベネフィット・プランで調べてみますと、コンパクト・カーの24時間利用で、5,250円也との事でしたので、これで予約する事にしました。
6時間利用、12時間利用の場合、同額の4,050円也との事でしたので、到着した日から使える24時間利用で申し込んだのです。今回はオリックス・レンタカーを利用。

那覇空港で、迎えのマイクロ・バスに乗り込んだのですが、営業所は遠くて遠くて、豊見城市まで連れて行かれましたよ。
この地区は新しく開発された所らしくて、アウトレット・モールやレンタカーの営業所が集中していたのですが、レンタカー営業所の規模の大きさには驚きました。
オリックス・レンタカーだけでも、100台近くの車が用意されていたのでは?沖縄には鉄道がありませんので、レンタカーの需要も多いのでしょう。

今回借りた車はデミオでしたが、オリックスには一言言っておきたい。
虫の死骸がヘッド・ライトにこびり付いていた。洗車してない。
前の客が使ったと思われる駐車券が数枚、車内に残っていた。掃除してない。

blogkaizokusen.jpg夕食はいつものステーキ・ハウスへ。

今回は息子一人も同行しましたので、レンタカーを使って移動。
酒を飲めない息子を尻目に、カミさんと二人 大いに盛り上がりました。

ここでカミさんからひと言。「あなた
一人で飲んでたじゃない!ビールをジョッキ4杯。ワインも確かグラス
2杯!」
明日はフライトじゃないから、いいじゃないか。

次の朝、目を覚ましますと、多少の雲はあるものの、ホテルの窓には朝日が差し込んで来ています。
絶好の日食日和!ただし、観測場所は変更する事にしていました。
前日、豊見城のレンタカー営業所へ行く途中、右手になにやら綺麗なビーチが見えましたので、車を借りたあと寄ってみますと、広い砂浜と日差しをさえぎるあずま屋を備えた広い公園があり、このあと寄ってみた瀬長島よりは観測に適していると思われたからなのです。このビーチは豊崎ビーチと言うらしい。
それにこの季節、南西からの風が吹いて、滑走路は18が使われていましたので、イメージしたような写真を撮る事は不可能だと分かった事もありましたからね。
blogtoyosakibeach.jpg
そしていよいよその時がやってきました!が、ここで最初の誤算。
那覇での最大食分は91.7%だと言う事なので、その時にはかなり薄暗くなると想像していたのに、けっこう明るいんですよ。多少日差しが和らいだかなと言う程度。さすが太陽!エネルギーは凄い。

ままよと、デジタル・カメラを空に向けて撮ったのが下の写真。

blogsolareclipsetoyosaki.jpg
最大食分の2分前、10時52分に撮った写真ですので、太陽の90%以上は隠れているはずですが、その姿を全く見る事が出来ませんでした。後で画像処理をすれば、何とかなるとの考えも木っ端微塵。
カメラの能力を遙かに超えてしまっていると思われますので、いま考えれば当然の事でしょう。

最大食分を過ぎれば用はなし。車を返した後、那覇空港へと向かい、12時過ぎの便に飛び乗りました。
機種は-400。梅雨前線が紀伊半島沖から房総沖へと連なる中、FL390かFL410で飛んだと思うのですが、離陸から着陸まで全く揺れがありませんでした。
巡航中、けっこう機首を振っていましたし、降下開始と同時にスピード・ブレーキをフルに使っていましたので、恐らく積乱雲を飛び越えた後、急降下して高度処理を行ったのでしょう。

一般の乗客の方は、今日も安楽なフライトだったと思われるだけでしょうが、コックピットのパイロットは色々と苦労をしているんですよ。それを知っているのはコックピットの二人だけ。我々パイロットの本当の姿を見て頂けないのが、この商売の報われない?ところかも。
何事もなく着陸するのが一番のサービスではあるのですが。

余談ですが、私が一番充実感を覚えたフライト。
ワシントンに着いて、到着ロビーを歩いていますと、一人で乗っていた幼い女の子が、迎えに来ていた母親と妹らしい幼子の方へ駆け寄って行くのが目に入りました。
その時、「この子を無事に母親の元へ送り届ける事が出来た」 と言う満足感にひたったのでした。

次に日本で観測できる皆既日食は26年後の2035年との事ですので、ちょっと無理でしょうが、3年後の平成24年5月21日には関東から九州南部にかけての広い範囲で金環食が観測できるとか。
その時は十分な下調べと準備をして臨む事にしましょう。


ところで、本当に梅雨は明けたの?気象庁さん。
雨が降る=梅雨とは限りませんが、この雨は梅雨前線の影響によるものではないかしら?
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コメント 3

lisamama

あっ!
沖縄に行かれていたんですね!!!!
豊崎ビーチは我が家のお気に入りの場所です。
レンタカーショップの近くにあった道の駅も常連客になってました(笑)
なつかしいなぁ。。。。。
そうそう、レンタカーショップの近くに、ホテルがありませんでしたか??
そこが我が家の常宿です。。

飛行機がいつも見えるので、ベランダで釘づけになってます。

by lisamama (2009-07-23 22:25) 

FD

ホテルには気が付きませんでしたが、道の駅にはカミさんのたっての希望で立ち寄り、マンゴーを買い求めました。
by FD (2009-07-24 11:05) 

kingair350

ラインパイロットという職業は安全なフライトのために時には神経をすり減らす事はあるのですか? 

また飛行機に乗りたいですが、できれば今度B744に乗るときはFDさんの乗務する便に一度は搭乗したいです。

B744はもう国内線では那覇路線、千歳路線くらいでしか乗れないものですか? 

B744で通常よりも高い降下率で降下するときは大体VSレートでいくつですか? 毎分2500ftくらいですか?

話題変えて、今マンゴーは旬ですね。マンゴーパフェが自分のバイト先ではブルーベリーの次に大人気です。マンゴーも毎日航空便で空輸みたいですね。 

そこで思ったのですが、乗客の搭乗する航空便でも重量に余裕があれば乗客の預け荷物以外にもこういった航空貨物を積載して飛ぶ事はあるのですか? また深夜座席は空席で貨物室に航空貨物を載せて飛ぶ事もあるみたいですが、本当ですか?
もしよろしければ教えてください。お手を煩わせて申し訳ありません。
by kingair350 (2009-07-24 18:38) 

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