GPWS Look-Ahead terrain Display [航空関係]
旭川空港での GPWS の作動。
Enhanced GPWS 装備機で、Look-Ahead terrain Display を表示させていたら、GPWS が作動する直前のＮＤの表示は、下の図のようになっていたでしょう。
赤点が最接近したと言われる比布岳山頂。
黄色い部分は自機より 2,000 フィート高い障害物の可能性がある訳ですから、そんな空域へ向けて 5,000 フィートへの降下指示が来る筈はないと、GPWS が作動する前に危険を察知できたと思われます。
GPWS の一機能として、Look-Ahead terrain Display と言うものがあります。
この機能は非常な優れものでして、FMS が記憶している世界中の地形を高さごとに色分けし、ＮＤに表示してくれるのです。
当然の事ながら、飛行機が上昇、降下するに従って地形の色も変化する事になります。
Red ： 自機高度より 2,000 フィート以上高い障害物。
Amber ： 自機高度より 500 フィート下方から
あああああ2,000 フィート上方までの障害物。
Green ： 自機高度より 500 フィートから
あaaaaaa2,000 フィート低い障害物。
ただし、ビルディングや鉄塔などの建造物は表示しませんし、地形のデータが登録されていない地域もあるそうです。
どんな時に使えば、この機能を有効に活用できるのか？
例えば、有明海上空を通って長崎空港へアプローチをしているとします。
使用滑走路は 32 で ILS のファイナル・コース、FUBKI へと向け諫早湾上空をレーダー誘導されています。
諫早湾を挟むようにして、両側に普賢岳と多良岳がそびえていますので、その間を通る事になりますが、天候が悪く雲中飛行となった場合は、両側の山を視認する事はできません。
管制レーダーで誘導されている訳ですから、間違っても山の方へ近づく事はないでしょうが、やはり自分の目で確認できれば、より安心ですよね。
そこで、Terrain Display のスイッチをオンにしますと、ＮＤに下図のような色分けで山岳地帯が表示され、障害物のない地域の上空を通過している事が確認できるのです。
千歳の Rwyh 19 、函館、広島、福岡など、空港の近くまで山が迫ってきている空港では必ず表示させるようにしているのですが、Terrain Mode を選択しませんと、こんな素っ気ない表示となってしまいます。
安全性を高めるために、航空会社は多額の投資をしています。宝の持ち腐れにならないよう、積極的に利用するのが我々パイロットの責務でしょう。
Enhanced GPWS 装備機で、Look-Ahead terrain Display を表示させていたら、GPWS が作動する直前のＮＤの表示は、下の図のようになっていたでしょう。
赤点が最接近したと言われる比布岳山頂。
黄色い部分は自機より 2,000 フィート高い障害物の可能性がある訳ですから、そんな空域へ向けて 5,000 フィートへの降下指示が来る筈はないと、GPWS が作動する前に危険を察知できたと思われます。
GPWS の一機能として、Look-Ahead terrain Display と言うものがあります。
この機能は非常な優れものでして、FMS が記憶している世界中の地形を高さごとに色分けし、ＮＤに表示してくれるのです。
当然の事ながら、飛行機が上昇、降下するに従って地形の色も変化する事になります。
Red ： 自機高度より 2,000 フィート以上高い障害物。Amber ： 自機高度より 500 フィート下方から
あああああ2,000 フィート上方までの障害物。
Green ： 自機高度より 500 フィートから
あaaaaaa2,000 フィート低い障害物。
ただし、ビルディングや鉄塔などの建造物は表示しませんし、地形のデータが登録されていない地域もあるそうです。
どんな時に使えば、この機能を有効に活用できるのか？
例えば、有明海上空を通って長崎空港へアプローチをしているとします。
使用滑走路は 32 で ILS のファイナル・コース、FUBKI へと向け諫早湾上空をレーダー誘導されています。
諫早湾を挟むようにして、両側に普賢岳と多良岳がそびえていますので、その間を通る事になりますが、天候が悪く雲中飛行となった場合は、両側の山を視認する事はできません。
管制レーダーで誘導されている訳ですから、間違っても山の方へ近づく事はないでしょうが、やはり自分の目で確認できれば、より安心ですよね。
そこで、Terrain Display のスイッチをオンにしますと、ＮＤに下図のような色分けで山岳地帯が表示され、障害物のない地域の上空を通過している事が確認できるのです。
千歳の Rwyh 19 、函館、広島、福岡など、空港の近くまで山が迫ってきている空港では必ず表示させるようにしているのですが、Terrain Mode を選択しませんと、こんな素っ気ない表示となってしまいます。
安全性を高めるために、航空会社は多額の投資をしています。宝の持ち腐れにならないよう、積極的に利用するのが我々パイロットの責務でしょう。
使えるデータは有効に使って安全を担保する姿勢は、私の仕事にも通ずるものがあります。
ところでFMSに入っている世界中の地形データですが、旧ソ連空軍が保有していたもので、冷戦終結後にロシアが売りに出したそのデータを、積極的に買い取ってFMSのデータにしたと聞いたことがあります。
山岳地方の空港で、山に激突した航空機事故の対策の一つとして採用されたと聞いたのですが、この情報は正しいのでしょうか？
by R-2 (2010-03-10 21:09)
空中衝突防止のためにＴＣＡＳが、地表への衝突防止のためにＧＰＷＳが開発されました。
安全のための機器は日進月歩で進歩し続けていますので、我々パイロットも頭の切り替えが必要になると考えております。
ロシアの話は初めて聞きましたので、真偽のほどは分かりません。
by ＦＤ (2010-03-11 09:53)
そんな機能があったのですね。素晴らしいです。パソコンの飛行機ゲームフライトシミュレーターXのゲームでアドオンソフトで精密アドオンソフトとして有名なPMDG747がありますが、そのソフトでもそんな機能がついているのかな・・・ それが使えたらロシアのNOVYという空港へのアプローチも安全にゆとりを持ってできるんでしょうね。たしか４レターコードでUHHHでした
空港の周囲比較的近い位置に標高の高い山があり北側からの直線進入ができないところで難しいところです
by kingair350 (2010-03-11 14:27)
FDさん、おはようございます。
旭川空港の件、いくら、計器飛行方式だからと言って、管制官の指示にただ従うのは機長としてどうかと思います。また、雲中を飛行中で外の景色が確認できないなら、航空図を使って確認するなどクロスチェックをするべきですよね。
マスコミは、管制官が一方的に悪いようなことも書いていますが、機長も悪いところはあると思います。☆彡
by 星好夜 (2010-10-30 09:59)