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ディスパッチャー・ブリーフィング [航空関係]

千歳空港の NOTAM(NOTICE TO AIRMAEN : 航空情報)の一部です。

-REMARK ON ATC - //FOR ACFT LDG TO RWY 01R/19L //
1.FREQ CHG INSTRUCTION (TWR TO GRD)WL BE GIVEN AFT CROSSING
RWY 01L/19R.
2.DEP TRFC INFO WL BE GIVEN BEFORE CROSSING THE RWY.

一昔前は、ディスパッチャーによるブリーフィングを受けてからフライトに臨んでいたのですが、現在はコンピューター画面で情報を入手し、特に問題がなければ、これまた画面上で承認を与えて、「ブリーフィング終了」 となるのです。

もちろん、天気の悪い時などは、燃料アップの要求をしたり、この機体重量で FL410は無理だなと思えば、飛行高度を FL390に変更したりする場合もあります。
プランを作っているのは人間なのですが、殆どコンピュータが打ち出してきたデータをそのまま流しているだけですので、何と言いましょうか・・・・・人間の知性、判断というモノが感じられないのも事実なのです。

それではあまりに味気ない。と言う訳でもないのでしょうが、1日の何便かを指定して、以前のような対面ブリーフィングも行っているのですが・・・・・それ自体は悪い事だとは思いませんよ。
しかしね、やるからには最低限の品質は保って欲しいよね。ブリーフィングをなめてるんじゃないか。
「この重量で FL410まで上がったら、どれだけのバフェット・マージンがあるの?」 と聞いても、もちろん答えられません。バフェット・マージンの意味さえ分からないのですから。まっ、ハナから答えは期待しておりませんがね。

それは許しましょ。しかしこれは腹が立つよ!
冒頭の NOTAM 。これを正しく説明できないのです。いや、それも許そう。しかしね、
「あなたの NOTAM の説明は間違っているよ。正しくはこうだからね。あなたのお仲間にもよく説明しといてね」などとブリーフィングを受ける方が解説するのも変なのですが。

と、何ヶ月も前に注意しておいたのに、相変わらず間違えた説明をしている。
「分かりました、みんなに伝えておきます」 と、言っていたのにね。
彼らは仲間内で情報の共有ができるような勉強会をやっていないのかね?勉強会と言ったような大袈裟なモノではなくてもいい。茶飲み話、雑談の中でもそんな話が出てこないのかね?
ほんの数日前にも、同じような嘘八百を並べたブリーフィングを受けてしまった。本当に言ってやるぞ!「お前らよくそれで給料もらってるな」

彼らはどんな職種で会社に入社してきたのだろう?総合職で、ディスパッチ業務は腰掛けなのか?
本当は本社採用のエリートだったりして。まずいじゃないですか!そんなお方に説教なんかして。将来どんな仕打ちを受けるか?
もっとも、私は非常勤の嘱託社員。これ以上どうと言う事もないでしょうが。

コメント(7) 
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コメント 7

N1

はじめまして。
いつも楽しく拝見させていただいてます。

以前、就活で某航空会社の総合職を受験して、面接で希望する職種を訊かれてディスパッチをやりたいです、と答えたことがあります。
地方の無名大学出身で特にコネも無いせいか見事に落ちましたけども・・・。

バフェット・マージン、NOTAMの内容など飛行機好きのシロートでも分かることすら本職の方が説明できないとは。
所詮、好きでやっていない仕事、という事なのでしょうか。
なんだか、現実を知らされる思いですね。

by N1 (2008-12-17 22:54) 

nana

初めてコメント致します。

…同じ仕事をしている人間として、とても恥ずかしく思いました。
私は全便対面ブリーフィングを行っている会社でディスパッチの仕事をしています(ライセンスは持っていませんが…)
確かにログは機械的に出てきますが、このプランで飛んでくださいというからには、最低限パイロットの方に納得していただける説明をできなくてはブリーファーとして失格だと思います。
最終的には、乗員と、何よりお客様への誠意なんですよね…。レベルひとつ、揺れの情報ひとつをとっても。

…ちなみに上記NOTAMは、以前A社がRWYを横切ろうとしてS社がRTOして以来のものでしょうね…。
以前はL/D後すぐにGRNDに切り替わっていたように記憶していますから。
by nana (2008-12-18 00:35) 

運航支援者

いつも楽しく拝見させて頂いております

某地方空港で運航支援者をしておりますが
恥ずかしながら私はPOB○導入後入社の対面ブリーフィングを知らない世代です
先日上司が参加した本部訓練でもその件が議題にあがったと聞きました
本部「乗員から支援者の質が下がってると指摘されてます」
地方代理店「A社がPOB○とか始めたからじゃないですか」
こんなやりとりだった様です
私個人としてはやはりCAPのおっしゃる通りだと思います
ただ、これだけはお伝えしたい事が
私達はエリートでもなく腰掛で働いてる訳でもございません
これからも精進して頑張って勉強していきますので
何卒宜しくお願い致します

もし皆様が不快に思われるようでしたら削除して頂いて結構です
by 運航支援者 (2008-12-27 23:01) 

FD

運航支援者さん、コメントありがとうございます。

ここで私が問題にしておりますのは、大本山 羽田のディスパッチャーの事なのです。
by FD (2008-12-28 10:51) 

お名前(必須)

今頃失礼します。
私は、先頃まで、その地上運航従事者を担当していました。
言い訳になって申し訳ありませんが、訓練(OJT)も含めて、バフェトマージンに関しての教育はありませんでしたので、特に若い方だと、何を仰有ってるのか分からなかったのも知れません。
しかし、NOTAMの理解ができていないのは問題ですね。こちらは訓練で、みっちり教育されますから。
それにしても、FDCAPから、教えて頂いたにも関わらず、勉強をしていなかったのは、プロ意識に欠けるとしか言えませんね。
普通は、あらゆる手段を使って、勉強して普通だと思いますが。
手前味噌ですみませんが、私達のSTCスタッフは、CAPに教えて頂いたり、知らない事があった場合は、残業や時間のあるときに、勉強したり、お互いに問題を出し合い、自分のレベルを確認しあい、足らないところは、休日出勤してでも勉強していました。
何しろ乗客の命をお預かりしている立場ですので、完璧とは言えないまでも、日々勉強を心がけていました。元同じ職種として情けない思いです。
by お名前(必須) (2016-07-06 18:44) 

FD

古い記事にコメント頂きまして、ありがとうございます。
我々の恥をさらすようで心苦しいのですが、パイロットにも
バフェット・マージンについての理解が少ない人が居るのです。

羽田を離陸して西へ向かっているとき、成田を離陸した東南アジア便
のキャプテンが吠えているのをカンパニー・レディオで聞こえてきました。
「3万9千まで上がったら、マージンがないじゃないか!」とね。
出発前にそれを確認するのが、PIC の努めだろうに。

よく「藍より青く」と言いますが、パイロットや地上運航従事者に
おいては通用しない格言でしょう。
指導者が無知であれば、技術・知識の継承などあり得ません。

私は既に退職しておりますが、これからも航空安全のために力を
発揮して頂きたいと思っております。

by FD (2016-07-07 20:20) 

無責任一代男

3万より上に行くのは普通は慎重になると思うのですが、今の飛行機は自分で行ける行けないを表示してくれるのですね。
大戦時B29爆撃機は高空からでも爆撃できるので、当時の戦闘機で迎撃でそこに行くのも相当な苦労がありましたし、攻撃後の急旋回で失速したらかなりの高度を墜落する事になる。
創造力が広がる話をありがとうございました。

by 無責任一代男 (2016-07-08 09:35) 

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